ユッキー19:可愛い子には旅をさせよう
熊本の祖父母の家に兄弟3人で電車に乗って行かせたことがありました。多分、2年生の時だったと思います。妹たちは1年生と年中さん。今思えばちょっと無謀だったでしょうか。
ユッキーは他人を思いやるということが普段あまりなかったので、妹たち二人を連れて行くことで、ちょっとは兄としての自覚を持って欲しいと思ったからです。
その頃はまだブルートレインが走っていて、我が家のある街に朝になって到着するブルートレインに乗せれば、熊本にはお昼近くに着くのでした。私が電車に乗るまで見送り、母に熊本駅のホームで待ってもらって、
電車に乗って4時間くらいの旅だったと思います。
後から聞いてみたら、3人は喧嘩することもなく、まあまあお行儀よく(本人たちが言うのですから、本当はどうだか???でしたが)自分達の持っていたおもちゃや本で遊んだり、景色を眺めたり、前に座っていた大人の人たちに相手にしてもらったりして無事熊本にたどり着いたようです。妹達に聞いたら、ユッキーはちゃんと決めていた博多あたりで妹達におやつを分けてあげたようでした。
学校では相変わらずいろいろなことがありましたが、子どもにとっては親から離れて小旅行を成し遂げたということはやはり大きな自信や喜びにつながるようでした。両親や両祖父母からもずいぶんほめられましたからね。
それから、ブルートレインでもう1回。新幹線乗り継ぎでも1回行かせてみました。新幹線乗り継ぎの時にはどっちに行くのかわからなくなって、大人の人たちに尋ねたりしながら乗ったようです。
「わからなかったら、誰かに尋ねたらいいんだ。」というような生活の知恵も、体験の中から学んでいくものなんですよね。
いつもはそれぞれ一人っ子のようなマイペースな人たちですが、親から離れるとそれなりに仲良く協力していたようです。3人だからこんな冒険もできるということも知って欲しいと思っていました。
高校を卒業してから、3人が割とすんなり親離れして一人暮らしを始めたことや、外国でも一人で出かけるバイタリティーを持っているのは、やっぱり小さい頃からなるべく親離れして自分で動くことの自信をつけさせるようにしてきたからかな・・・と思ったりしています。