ニャンチママの日記

発達障害の子どもたちの子育てと教育についてのブログです

ユッキー14:素直になったり駄々をこねたり

先生との連絡帳のやり取りの続きです。

 

12月9日 先生へ

仕事から帰って来ると、「お母さんこれ見て。」とすぐに(お正月の)輪飾を見せてくれました。「いろいろ工夫してあってすごいね。」と言うと「霧吹きで長持ちさせてお正月に飾ろうね。」とうれしそうに言っていました。

今日は自分からランドセルも片付けたそうです。宿題もすすんでやりました。

先生にほめられたことがとても嬉しかったようです。あまり学校のことは話さない子なのですが、「今日は先生にほめられたんだゾ!」とうれしそうに話してくれました。それで張り切っていたのかな・・・。

 

12月9日 先生から

今日は、朝、「おはようございます。」とあいさつして教室に入ったとたん、ユキ君が「おはようございます。」と抱きついてきました。

1時間目は「ずっとずっと大すきだよ」の感想文を書くのだったのですが、「やりたくない。」と言ったので、「粘土遊びでもする?」と聞くと「うん」と、このときばかりは素直にだまって一生懸命取り組んでいました。2時間目は算数で2学期のまとめで、教科書の問題をやるようにさせたのですが、「◯+◯=◯」とか大きな声で言うので、他の子から「うるさくて計算ができん。」と文句が出ました。「人の邪魔をするんなら、粘土の続きをする?」と言うと、「そうする。」と2時間目も粘土遊びを続けました。中間休み、一番に遊びに出ようとしたので、「みんなが勉強するときに遊んだのだから、今度はみんなが遊ぶときに勉強しなくちゃ。」と言うと大パニックになって、その後私と指切りをして、家でできるところまで頑張ってくると約束しました。

興味が湧くことには一番に取り組めるのですが、なかなか嫌なことには動作が向かないようです。

4時間目、道徳で「ありときりぎりす」と勉強をしたのですが、ユキ君は「夏に楽しんで、冬はありからご馳走を分けてもらうきりぎりすの方がいいんよ。」と言っていました。人間の生き方として、嫌なことも我慢して取り組まねばならないこともあることを教えていきたいと思います。

 

う〜む。難しいことは、ヒントを与えたり、量を調整してくれればいいのになあ〜

道徳の件はユッキーの言うことにも一理ある。外国での解釈はそうですからね。でも、ここは日本人としての解釈も教えておかなきゃですね。とにかく先生は真面目な方なのだと思いました。

 

こんなタイプの子どもは先生と合う合わないははっきりしていて、大変な年とすごく調子のよい年とありました。でも、今思えば、大変な年も試練で、いい経験ができたのだと思います。そのときにいろいろな対処をして親子で乗り切ってきたからこそ、今のユッキーがあるのだと思っています。

 

ちなみに彼は今、ちゃんと通常の就業で、企業でアリのようにちゃんと働いています(笑)

 

12月10日 先生へ

音読の宿題が終わって「もう一つ宿題がある。」と言って、算数の宿題をやりはじめました。その間に私は連絡帳を見てびっくり‼︎ どうするかなと見ていたら、集中して2ページやりあげました。周りでは妹達が遊んでいても、黙々とやれるのに、なぜ学校ではできないのか不思議です。でも、学校で先生と約束したことはきちんと守れているんですよね。

夕食後、主人と私とユキで、今日のことについて話し合いました。

「やりたくないと言ってやななくていいのか?」とたずねると、「いけない」と言っていました。「じゃあどうしてやらなかったのか?」とたずねると、ノートに書くところがなかったからと言っていました。ノートはあと6ページもあったのです。(この前から全然ノートに書いてなかったので、駄々をこねて書いていないんじゃないだろうかと心配していました。)

それからいろいろ話し合って、結局感想を書くことになったのですが、いざ書くとなると書けなくて、エルフが死んだことに対して、家で夏にカブトムシが死んだことを思い出させながら書かせました。夏休みの感想文は、一つ一つ質問しながら1週間くらいかけてやっと書いたんです。何か一つのことに対しての考えくらいなら書けるけれど、思ったことを書くように言われてもユキには難しかったのかもしれません。

 

自閉傾向のある子どもは感想を書くのは難しいですよね。気持ちが察せないのだから。)

 

算数の時間のことについては、ふざけていたと言っていました。これは完全に先生に甘えていると思います。

 

(場の雰囲気を感じとれなかったり、マイルールが通ってしまって強化されてしまっていたりしてますね。)

 

ユキの癇癪や駄々をこねることには小さい頃から随分悩まされてきました。別に特別なことを強制してやらせているわけではなく、ただ普通の日常生活を営むときにやらねばならないことをしたがらなかったりするのです(一番の例は「歩くこと」)。それもひどい駄々のこねようなので、随分手を焼きました。

でも、やらなければならないことは、どんなに駄々をこねてもやらせるようにしてきました。こちらがひどく怒るともっと意固地になるので、優しく言ってみたり、待ったり・・・。「〜しなさい。」という言葉には拒否反応を示すので、「〜しよう。」と言ったり、ご褒美をあげてみたり、自分でやることを決めさせたり、活動量を少なくしたり、すごくほめてやったり・・・・いろいろな手を考えてやらせてきました。それは今でもよかったと思っています。それを彼の言いなりにやらせなかったら、今、興味関心のあることも、なかったと思うからです。

ただ、今にして思うのは、彼にしてみれば、自分のやりたいようにできなかった心の痛みがあったと思うので、その部分のなぐさめがもっと必要だったのではないかと思うのです。心のフォローは必要だけど、やらねばならないことは、やはりやらせないといけないと思います。

今の学校の状況を見ると、家よりひどいと思います。保育園のときは家では大変でも、一応みんなと同じことをやっていたと思うのですが・・・・・。

学校はきまりが多いし、やることも高度なので、ユキにとって大変なことが多いとは思いますが、嫌だと言っても何か活動の手がかりを持たせてやるとできないことはないのではないかと思います。

保育園のときには先生にはあまり打ち解けていないようでしたが、今はM先生にとても親しみを持っているようです。その分甘えが出て、駄々を言いやすいのだと思います。家でも私やおばあちゃんに一番駄々をこねるのですから。ユキの駄々こねに私が負けそうになると、いつも義母が、「ユキはお母さんに駄々をこねて、どれくらいだったら言うことが通るか試してるのだから、ここぞと思うときには負けちゃいけんよ。」と随分励まされてきました。

本当に大変だと思います。先生の大変さは私にもよく分かります。でもユキのためによろしくお願いします。

明日は頑張ると言っていました。

ユキを信じて私も元気を出そうと思います。

 

25年前、広汎性発達障害ぽいところは、私もわかっていなかったので、理解しがたいところも多々ありました。今ならもっと上手に育てられてたかも。